宮崎税務会計事務所
熊本県熊本市
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2016/9/5
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■7月1日に全国の国税局・税務署において公表された2016年分の全国平均の路線価は8年ぶりの上昇となったが、4月に熊本県を中心に発生した熊本地震で被災した財産の評価については、地震発生前(2016年4月13日以前)に相続等又は贈与により取得した財産は、地震発生前の価額(課税時期の価額)で評価することから、2016年分路線価等に基づき評価を行う。
一定の要件に該当する場合には、災害減免措置の適用がある。
●災害減免措置は、災害によって受けた住宅や家財の損害金額がその時価の2分の1以上で、かつ、災害にあった年の所得金額の合計額が1000万円以下のときに、その災害による損失額について雑損控除を受けない場合は、その年の所得税が軽減又は免除される制度。
適用を受けるには、確定申告書等に適用を受ける旨、被害の状況及び損害金額を記載して、納税地の所轄税務署長に確定申告書等を提出することが必要となる。
●災害減免措置により軽減又は免除される所得税の額は、所得金額の合計額が、(1)500万円以下の場合は、所得税の額の全額、(2)500万円を超え750万円以下の場合は、所得税の額の2分の1、(3)750万円を超え1000万円以下の場合は、所得税の額の4分の1となる。
なお、給与所得者や公的年金等の受給者が災害による被害を受けた場合は、一定の手続きをすることにより、源泉所得税の徴収猶予や還付が受けられる場合がある。
●一方、熊本地震発生後(2016年4月14日以後)に相続等又は贈与により取得した財産は、その財産を取得した時の被害状況に応じて個別に評価することとされている。土地等の評価は、2016年分の路線価等による価額を基に、財産を取得した時の被害の状況(隆起・陥没・土砂崩れ等)に応じて評価することができる。
また、家屋の評価は、2016年度の固定資産税評価額を基に、財産取得時の被害の状況に応じて評価することができる。
●被害の状況に応じた土地等の評価では、例えば、隆起・陥没等による被害の場合、その土地等の価額から原状回復費用相当額(原状回復費用の見積額の80%相当額)などを控除して評価できる。
また、土砂崩れ等による被害の場合は、原状回復が可能であれば、その土地等の価額から原状回復費用相当額(土砂撤去費用等の80%相当額)などを控除して評価でき、原状回復が困難であれば、付近の山林等の価額を参考に評価できる。